オンライン学習サービスの「Coursera(コーセラ)」は、世界中の大学や企業が提供する質の高い講座を受講できることで人気です。しかし、「無料で使えるのか?」と疑問を持つ人も少なくありません。
実際に、無料で学べる部分と有料になる部分があるため、誤解されやすいサービスでもあります。
この記事では、実際にCourseraで4講座を修了している筆者が、無料講座やおすすめの無料コースについて解説します。
Courseraは無料で学べる?
Courseraでは、多くの講座で「聴講モード(Audit)」を選べば、講義動画を無料で視聴できます。ただし、課題の採点や修了証を取得するには課金が必要です。
そのため、「完全に無料で資格が取れる」と考えていると、あとから有料プランに誘導されることになり、「無料じゃない…」と感じる方もいるようです。
ただし、一部の講座は完全無料で修了証がもらえる講座もあります。
Courseraは学生なら修了証が無料?
一部の大学では、学生がCourseraを無料で使える制度を導入しています。
これは大学とCourseraの提携によるもので、通常有料の修了証付き講座でも、学生アカウントでログインすれば追加料金なしで受講できることがあります。
自分の大学が対象かどうか、大学のキャリアセンターなどに確認してみるとよいでしょう。
CourseraのFinancial Aid(財政援助)
Courseraの「Financial Aid(財政援助)」制度は、経済的な理由で受講料の支払いが難しい方を対象に、特定の有料コースを無料で受講し、修了証を取得できる支援制度です。この制度を利用することで、学習機会を広げることが可能です。
- 対象者:経済的な理由で受講料の支払いが困難な方
- 対象コース:Financial Aidが利用可能と記載されているコース
- 提供内容:コースの受講料が免除され、修了証の取得も可能
- 申請単位:1コースごとに申請が必要
応募したい場合は、はじめにコースページにアクセスします。「Enroll」ボタンの近くにある「Financial Aid available」または「利用可能な学費援助」のリンクを押して、申請ページから必要事項を入力します。
審査期間は、通常、申請から約15日以内に結果が通知されます。
Courseraで人気・おすすめの無料コースは?
修了証は有料となりますが、無料で視聴できる人気やおすすめの講座としては、以下のものが挙げられます。
- ウェルビーイング(個人や社会のよい状態)の科学 – イェール大学
幸福感を高めるための習慣や実践を学ぶコースです。誤った思い込みや心理的な偏りを見直し、科学的根拠に基づいた方法でより良い生活を目指します。 - スタンフォード食と健康入門 – スタンフォード大学
食生活と慢性疾患の関係を学び、健康を支える食品の選び方や家庭料理の重要性を実践的に学ぶ入門講座です。加工食品の影響や、健康的な食習慣への改善方法にも触れます。 - コンピューターサイエンス 目的志向のプログラミング – プリンストン大学
Javaを使って、プログラミングの基本を学ぶ入門講座。科学的な視点から、条件分岐や関数、オブジェクト指向などを幅広く学習できます。修了証は発行されません。 - WordPressで無料のウェブサイトを作る – Courseraプロジェクトネットワーク
ウェブサイト作成ツールのWordPress(ワードプレス)を使って、無料のウェブサイトを作る方法を学べる入門プロジェクトです。 - コンテンツマーケティング戦略 – カリフォルニア大学デービス校
筆者が実際に修了した講座です。収益性の高い顧客獲得のために、戦略立案・実行・効果測定・コピーライティングまで、コンテンツマーケティングの実践力を学べます。
出典:Coursera
特に英語に抵抗がない方であれば、字幕付きの質の高い講座が多数公開されているため、自分の興味のある分野から始めてみるのがおすすめです。
Courseraの無料トライアルについて
Courseraでは、有料講座や「Coursera Plus(サブスクリプションプラン)」に申し込む前に、7日間の無料体験が可能です。
このトライアル期間中にキャンセルすれば料金は発生しませんが、うっかりキャンセルし忘れると自動的に課金されるため、注意が必要です。
まとめ
Courseraは、学習そのものに対しては多くのコースが無料で開放されています。ただし、「修了証がほしい」「履歴書に書ける実績がほしい」という目的がある場合は、有料プランの利用を検討する必要があります。
学生向けの無料制度や無料トライアルを活用すれば、費用を抑えて学習を進めることも可能です。目的に合わせて、無料と有料を上手に使い分けるのが、Courseraを賢く使うコツと言えるでしょう。