ネット上では、Googleのブログサービス「Blogger(ブロガー)」にサービス終了の噂があります。Bloggerは2003年にPyra Labsという会社が開発し、その後Googleに買収されたブログ・サービスです。
アプリ版も提供されており、広告を表示して収益化ができるGoogle AdSense(グーグル・アドセンス)など、Bloggerの機能を使って運営されている日本人ブロガーさんもいます。
Bloggerサービス終了の噂に、不安になる方もいるのではないでしょうか?そこで、実際にサービス終了したのか、Google公式の関連サイトから調査してまとめてみました。
Bloggerサービス終了の調査結果
Google公式の関連サイトを色々と調査してみましたが、当記事の更新時点ではBloggerサービス終了のアナウンスはされていませんでした。また、Bloggerの一部のアプリもサービス終了になるといった情報はありませんでした。
Bloggerサービス終了について、以下のGoogle公式サイトでの調査結果をご紹介します。また、何故「サービス終了」という噂がたったのか、原因と思われる情報が出てきましたのそちらも併せてご紹介します。
Blogger公式サイト
はじめに、ブログ作成やログインするためのBlogger公式サイトで調査してみました。
しかし、Bloggerで様々なデザインや収益化できるなどのメリットは掲載されていますが、サービスやアプリ終了のアナウンスは掲載されていませんでした。
出典:Blogger
Blogger公式サイトでの情報のため、サービス終了でないのは確実な気がしますが、念の為に複数のGoogle関連サイトで調査しました。
Blogger Blog
次にBloggerの最新情報が掲載されている、Official Blogger Blogでも調査してみました。
Official Blogger Blogでは、Bloggerの最新情報やアップデート情報、新機能の紹介、使い方のヒントなどが定期的に公開されています。また、ユーザーからのフィードバックや質問に対する回答も掲載されています。
しかし、Official Blogger Blogで直近の記事を見ても、サービスやアプリが終了するといった情報は掲載されていませんでした。Bloggerの最新の機能やアップデート情報であれば更新されていました。
Bloggerヘルプ
Bloggerの操作でわからないことがあった時のために、Bloggerヘルプページも用意されています。こちらでもサービス終了の情報があるか調査してみました。
Bloggerヘルプは、Bloggerユーザー向けの公式サポート・ページです。使用方法や機能に関する情報、トラブルシューティングガイド、よくある質問への回答などを提供しています。
こちらの検索窓に「Blogger サービス終了」と入力してみましたが、Blogger自体やアプリ版がサービス終了するといった情報はありませんでした。
出典:Bloggerヘルプ
しかし、Bloggerの「FollowByEmailウィジェット」が終了するというアナウンスならありました。こちらについては後述します。
Google Japan Blog
Googleが公式的に運営している、Google Japan BlogでもBloggerサービス終了の情報があるか調査してみました。
このブログは、Googleの最新ニュース、製品のアップデート情報、イベントの告知、社内の取り組みやプロジェクトに関する情報などが掲載されています。
Google Japan Blogのラベル(記事カテゴリー)に、「Blogger」の項目がありますが、こちらにアクセスしても2013年頃の情報しか出てきません。
Bloggerとそのアプリがサービスを終了するといった情報は掲載されていませんでした。
Google Bard(現:Google Gemini)
最後に、対話型AIのGoogle Bard(試験運用版)でも、Bloggerがサービス終了するのか以下のように聞いてみました。
質問:「Google Bloggerはサービス終了しますか?」
回答:「Google Bloggerは現在、サービス終了の予定はありません」
出典:Google Bard
Google公式のAIが、Bloggerサービス終了の予定はないと回答しています。
やはり、Bloggerはサービス終了ではない可能性が高そうです。何かの情報をきっかけに噂が流れた可能性が高そうです。
Bloggerサービス終了の噂の原因?
これまでに調査した結果、Bloggerのサービス終了は、間違った情報の可能性が高そうです。この噂の原因と思われる情報がいくつかあります。
iPhoneアプリの終了
どうやら、2018年頃にBloggerのiPhoneアプリが提供を終了したようです。Androidアプリに関しては現在も提供されています。
Google関連の日本語サイトや英語サイトを見ても公式的な情報は見当たりません。Googleヘルプでのユーザーの投稿や、個人ブログでは「iPhoneアプリがなくなった」といった情報が出てきます。
iPhoneアプリを提供しているApple社側が停止したのか、Google側が提供終了したのかは不明です。このiPhoneアプリの終了が、Bloggerサービス終了の噂の原因になった可能性があります。
FollowByEmailの終了
Bloggerの公式発表では、「FollowByEmailウィジェット」という機能がサービス終了するというアナウンスもありました。
FollowByEmailウィジェットとは、読者がブログの更新情報をメールで受け取るための機能でした。読者はウィジェットにメールアドレスを登録すると、ブログが更新された時にメールで情報を受け取ることができました。
しかし、2021年7月にサービス終了がアナウンスされ、その後はメール配信システムが機能しなくなりました。
Bloggerサービス終了の噂のもう一つの原因は、FollowByEmailウィジェット終了の情報が間違って伝わった可能性もあります。
Bloggerサービス終了時の対処方法
色々と調査してみたところ、当記事の更新時点ではBloggerがサービス終了になるといった情報はありません。
しかし、本当にBloggerがサービス終了になるリスクはあります。実際、2019年頃にYahoo!Japanが提供していた「Yahoo!ブログ」がサービスの終了をした事がありました。
Bloggerのサービス終了リスクに対処したい場合は、以下2つの手段があります。
- BloggerからWordPress(ワードプレス)へ移行
- Bloggerはそのままで、新ブログとしてWordPressを立ち上げる。
WordPressとは、CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)と呼ばれており、世界的に利用されている無料のサイト作成・運営ツールです。
※WordPressには、.org(ドットオーグ)と.com(ドットコム)の2つがあるのでご注意ください。各メディアで「WordPress」と表記があった場合、一般的に「WordPress.org」を指して言っている場合が多いです。
WordPressは日本語にも対応しており、プログラミングの知識がなくてもブログ・ホームページ・ネットショップまで、様々な種類のウェブサイトの作成をする事ができます。
また、SEO(検索エンジン最適化)にも優れており、豊富なデザインテンプレートや様々なプラグイン(拡張機能)も提供されています。
Bloggerと違う点は、ウェブサイトを保存するためのレンタルサーバーに申し込んで、そこへインストールする事でWordPressを使用する事ができます。
WordPress自体は無料ですが、レンタルサーバーはひと月あたり500〜1,500円程度の費用がかかります。多少お金がかかってしまいますが、その分Bloggerサービス終了のリスクに対処する事ができます。
また、Bloggerや他の無料ブログにはない豊富な機能を使いたいとか、より検索エンジン対策をしたい場合はWordPressの方がメリットがあります。
WordPressへの移行手順
幸いにも、BloggerからWordPressへの移行は比較的簡単に行えます。以下、BloggerからWordPressへの移行手順をご紹介します。
BloggerはそのままでWordPressを新ブログとして立ち上げたいという方は、以下の「②サーバーのお申込みとWordPress簡単インストール」からお読みください。
①バックアップを取る
まず第一に、Bloggerのバックアップを取ることが重要です。このバックアップ・ファイルを使って、そのままWordPressに移行する事ができます。
バックアップを取るには、Bloggerの管理画面にログインし、設定メニューを選択します。
下にスクロールし、「コンテンツをバックアップ」の項目を押し、「ダウンロード」を押します。
出典:Blogger
このバックアップにより、現在のBloggerブログのすべての投稿、コメント、設定などが含まれたXMLファイルがダウンロードされます。
②サーバーのお申込みとWordPress簡単インストール
次に、WordPressをインストールするためのレンタルサーバーへお申込みが必要となります。
大手のレンタルサーバーでは、WordPress簡単インストール・ツールが付いているものが多く、あまり知識がなくても簡単にインストールする事ができます。
私はロリポップやさくらサーバーなど5つのレンタルサーバーを使用した事がありますが、最もオススメなのが国内シェアNo.1のエックスサーバーです。当サイトもエックスサーバーを使用して運営しています。
上の動画でエックスサーバーのお申込みの手順から、WordPressのインストール方法まで詳しく解説されています。
③WordPressのデータを移す(インポート)
WordPressのインストールが完了したら、Bloggerでダウンロードしたデータをインポート(読み込み)します。WordPressの管理画面にログインし、「ツール」→「インポート」の順に進みます。
そこで、Bloggerの項目にある「今すぐインストール」を押すと、Bloggerの「インポーター」をインストールする事ができます。
その後、「インポーターの実行」という表記に変わりますので、そのリンクを押します。
ファイルを選択する画面になりますので、BloggerのバックアップでダウンロードしたXMLファイルを選択して、「ファイルをアップロードしてインポート」を押します。
すると、インポートが開始しますので、完了したらBloggerの記事・画像が移行できた状態となります。
④WordPressの初期設定
データのインポートが成功したら、WordPressの初期設定をします。
また、WordPressには、数多くのテーマ(デザインテンプレート)やプラグインやがありますので、自分の好みに合ったものを選ぶことができます。
WordPressの初期設定については、以下の動画の6:40頃〜解説しています。
重要なプラグインは複数ありますので、以下の記事を参考にしてみてください。
参考記事:これだけは入れておきたいWordPressプラグイン14選 | ワードプレステーマTCD
⑤URLの転送設定(リダイレクト)
最後に、元々運営していたBloggerから新サイトを告知するか、各ページのURLを新しいWordPressブログへ転送します。
この設定をしておかないと、同じ記事がGoogle上に2つある事になり、検索順位に影響が出てしまいます。
基本的にはGoogleは同じような記事が2つあった場合は、どちらか一方しか表示しないか、一方の検索順位を著しく下げます。
そのため、新しく立ち上げたWordPressブログの記事の順位が低くなってしまう、又はペナルティを受けて表示されなくなる可能性もあります。
リダイレクト設定をするには、Bloggerの管理画面から簡単なHTMLを入力します。もしプログラミングがとっつきにくいという方は、BloggerはそのままでWordPressを新ブログとして更新するのも一つの手です。
リダイレクトをしたい場合は、以下の記事を参考にしてみてください。
参考記事:Bloggerのサイトを他サイト(別ドメイン)にリダイレクトする方法
まとめ
当記事の更新時点ではBloggerサービス終了のアナウンスはされていませんでした。また、Bloggerのアプリ版もサービス終了になるといった情報はありませんでした。
もし、今後Bloggerがサービス終了になった場合はWordPressに移行すると、無料ブログのサービス終了リスクを軽減する事ができます。
WordPressを使うには、大手のレンタルサーバーにお申込みして、簡単インストール機能を使うと手間をかけずに設定できます。
Bloggerサービス終了のリスクが気になる方は検討してみてください。