WordPressを始めるとき、誰もが気になるのが「レンタルサーバーの料金」。しかし、安さだけで選ぶと「サイトが遅い」「WordPressが重い」「サポートがない」といったトラブルも少なくありません。
この記事では、筆者が実際に利用した、WordPress対応の安いレンタルサーバーを比較しながら、初心者でも失敗しない選び方を解説します。
※掲載料金は、当記事更新時点のものです。最新の料金は、必ず公式サイトをご確認ください。
WordPress向けサーバーを「安さ」で選ぶ前に知っておくべきポイント
- 初期費用:無料が多いが、ハイプランだと有料になるケースがある
- 料金プラン:最安プランだとWordPressに対応していない場合がある
- 月額料金:3ヶ月〜36ヶ月など、長期間の契約で安くなるケースが多い
- 支払い方法:数ヶ月の長期契約でも月払いできる場合がある
- 独自ドメイン永久無料:サーバー契約時に独自ドメイン(※)が無料ならコストを抑えられる
- 表示の安定性:アクセス数が増えても表示が重くならないか、安定して表示できるかも要確認
- セキュリティ:各種セキュリティ機能を完備しているか要確認
- 自動バックアップ:サイトにトラブルがあっても復元できる機能があるか
- サポート:メール、AIチャット、AIリカバリー機能などが提供されているか
※独自ドメインとは、〇〇.comや〇〇.jpなど、任意の文字列で取得できるURLの一部分のことです。初期費用は1円〜、年間更新料は1500円程度〜利用できますが、.comや.jpなどの拡張子によって大幅に料金が変わります。
WordPress対応の安いレンタルサーバー比較
以下は、筆者が実際に利用したことがある、主要な国内レンタルサーバーの料金と特徴を比較した一覧表です。最新料金は必ず公式サイトもご確認ください。
| サーバーの略称 | 長期契約 月額(税込) | 月払い契約 月額(税込) | 無料期間 | 無料ドメイン | 
|---|---|---|---|---|
| スター | 253円〜 | なし | 14日間 | プランによる | 
| ロリポップ | 264円〜 (※1) | 572円〜 | 10日間 | プランによる | 
| さくら | 500円〜 (※1) | 660円〜 | 14日間 | 記載なし | 
| ConoHa | 678円〜 | 時間単位 2.5円/時〜 | なし | 2つ | 
| エックス | 693円〜 (※2) | なし | 10日間 | 2つ | 
※サーバーの正式名称や最新料金は、公式サイトをご確認ください。
※掲載しているレンタルサーバーの初期費用は全て無料ですが、上位プランでは初期費用が発生する場合があります。
※1:WordPressがインストールできる最安プランの料金です。最も安いプランはWordPressが利用できません。
※2:キャンペーン時の割引料金ですが、頻繁にキャンペーンが行われている傾向があります。
※以下、広告リンクを含みます。各社の最新料金やキャンペーンは公式サイトでご確認ください。
主要サーバーのセキュリティ比較:WAF・SSL・海外ブロック
最近のレンタルサーバーは、低価格でもセキュリティ対策が充実しています。
WAF(Webアプリケーションファイアウォール)や無料SSLはもちろん、WordPress向けのセキュリティ設定を備えたサービスも増えています。
| サーバーの略称 | WAF | 無料SSL | 海外ブロック | WP特化設定 | 
|---|---|---|---|---|
| スター | ◯ (プランによる) | ◯ | 一部あり | ◯ | 
| ロリポップ | ◯ | ◯ | ◯ | ✕ | 
| さくら | ◯ (SiteGuard) | ◯ | ✕ | ✕ | 
| ConoHa | ◯ | ◯ | ◯ | 一部あり | 
| エックス | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | 
どのサーバーも基本的なセキュリティ機能は整っていますが、エックスサーバーやConoHa WINGのように、WordPress専用のセキュリティ設定が用意されているサービスは、より安心して運用できます。
なお、万が一サーバー側のセキュリティ機能が少なくても、WordPressのセキュリティ・プラグイン(拡張機能)、.htaccessなどのサーバー制御ファイル設定、さらにCloudflareなどの外部サービスを併用することで、強固なセキュリティ環境を構築できます。
スターレンタルサーバー

スターレンタルサーバーは、ネットオウルが提供する低価格レンタルサーバーです。コストを抑えてWordPressを試したい方に向いています。短期運用や小規模サイトにおすすめです。
メリット
- 国内シェアNo.1であるエックスサーバー社の運営による信頼性
- WordPress対応のライトプランでも月額200~300円台からという低価格帯
- エックスサーバーの利用経験者は、UIが似ているため使いやすい
- 格安なのにWordPress簡単インストールに対応
- 無料お試し期間が14日間と長く、気軽に始めやすい
デメリット
- 上位プラン以外はディスク容量・転送量が少なく、複数サイト運用には不向き
- 最安プランは独自ドメイン永久無料がなく、別途ドメイン代が必要になる
- 自動バックアップ機能はスタンダードプラン以上が対象
- 上位プランから下位プランへの移行ができない
筆者は、旧名称のファイヤーバードの時に利用していました。このサービスは、ファイヤーバード → スターサーバー → スターレンタルサーバーと名称が変更しています。
当時は低コストなのに、WordPressサイトの表示速度が比較的に速く感じました。現在のサーバーはより速く高機能になっている可能性があります。
2025年10月1日より、グループ会社であるエックスサーバー株式会社へ移管し、運営されています。国内シェアNo.1レンタルサーバーを提供している企業ですので、さらに信頼できるサービスに生まれ変わっています。
ロリポップ!

ロリポップ!は、GMOペパボが運営する老舗の格安レンタルサーバーです。格安でWordPressを運用できる手軽さが魅力で、個人ブログの入門にも最適です。
メリット
- WordPress対応のライトプランでも月額200円台から利用できる
- プランの階層・仕様の幅が広く、運用規模に応じて選びやすい
- サポートがしっかりしており、問い合わせから24時間以内に返信と記載がある
- 別途有料でのホームページ作成機能やサービス、セキュリティ診断もできる
- ハイスピードプランでは高速サーバー構成+大容量ストレージでビジネス対応できる
デメリット
- 安いプランだと、アクセス増加時の速度低下など不安定になる場合がある(昔は顕著だった)
- コストだけで選ぶと、WordPressの機能を複数追加したり、プラン変更が必要になる可能性あり
- 自動バックアップ機能はスタンダードプラン以上で、下位プランは別途有料
以前、筆者も利用していた時は、利用方法がわからなかったり、WordPressの不具合が出た時のメールサポートがとても助かりました。
また、アクセス増加や他のユーザーの使用状況などの理由で、表示速度の低下やウェブサイトが表示されなくなる場合がありましたが、より安定した上位プランが追加されるなど、サービスが充実しています。
さくらのレンタルサーバ

さくらのレンタルサーバは、安定性に定評のある老舗サービスで、長期運用に向いています。法人・教育機関でも採用される信頼性の高さが特徴です。
メリット
- 1996年創業のさくらインターネットは、運営実績が長く信頼性が高い
- 複数の国内データセンター運用で安定性が高い
- ウェブサイトを高速化できるコンテンツブースト(CDN)が下位プランでも利用できる
- 14日間無料お試しができるため、導入前の安心材料になる
デメリット
- プラン変更は、上位プランへの変更のみで、下位プランへの変更ができない
- 契約時に独自ドメイン永久無料が提供されないため、追加でのコストが必要
- さくらのドメイン取得サービスの年間更新料が他社より高い
筆者が一番初めに利用したのがさくらのレンタルサーバでした。当時はWordPressを2つ以上インストールする際にやり方がわからず、調べたり操作するのに手間がかかりました。
現在は、WordPressのクイックインストール機能が提供されていますので、問題がないようです。当時は、比較的低コストで信頼性の高いサーバーが利用できたのでサイト運営する上で安心感がありました。
ConoHa WING

ConoHa WINGは、GMOインターネットが運営する高速レンタルサーバーで、表示速度・安定性ともに国内トップクラスです。
メリット
- ブログ開設・WordPress利用ユーザーから「速くなった」という口コミあり
- 独自ドメインが2つ永久無料になるキャンペーン/特典がある
- 自動バックアップ(14日分)・復元無料など、運用安心要素あり
- セキュリティ診断が月1回無料で利用できる
- 学割で10%OFFのConoHaカード(プリペイドカード)を購入し、ConoHa WINGの支払いに使える(実質割引)
デメリット
- 初期費用は無料だが、月額料金は他社よりやや高め
- 料金体系がWINGパックと通常プランがあり、初心者にとって選びづらい
- サポート時間が平日のみで、対応時間にも制限がある
筆者も以前利用していましたが、ログインするとVPSサーバーの画面が開きやや戸惑いました。
上部のタブからConoHa WINGに変更する必要があり、管理画面の表示もやや重い印象でした(現在も同様かは不明です)。
しかし、実際にWordPressサイトの表示は早い傾向があり、ユーザビリティの向上に役立ちました。
エックスサーバー

エックスサーバーは、国内シェアNo.1(Dataprovider.com調べ)を誇る高性能サーバーです。
セキュリティ・速度・安定性の三拍子がそろった定番サービスであり、個人ブロガーから企業サイトまで幅広く利用されています。
メリット
- 老舗のレンタルサーバーで、サイト運用実績250万件超の信頼性
- ウェブサイトや管理画面の表示が速く、大量アクセスにも強い(安定稼働率99.99%以上)
- WordPressを簡単にインストール・引っ越し・コピーできる
- 他社と同様のセキュリティ機能だけでなく、WordPressの特化したセキュリティ設定あり
- エックスサーバーの契約時に、2つの独自ドメイン永久無料特典が付く
- 全プランで自動バックアップ・手動バックアップが標準装備
- WordPressのトラブル時のために、AIによるリカバリー機能がある
- サポート体制(電話+メール)を整備しており、初心者向けの情報も豊富
デメリット
- 最安プランでも他社のレンタルサーバーより料金がやや高め
- 初心者にはオーバースペックと感じることも
- 電話サポートが終了(AIチャット、メール、リカバリー機能などで代替可能)
当サイトでもエックスサーバーを利用しており、非常に満足しています。ウェブサイトだけでなく、管理画面の表示速度も早いため、操作にストレスを感じにくいのも利点です。
表示速度や安定性に加え、セキュリティ機能も他社より一歩抜きん出ている印象です(WordPressセキュリティ設定)。
また、WordPressの画面が白くなった、ログインできなくなったといった場合に、WordPressリカバリー機能で原因を素早く特定して解決できるのが助かっています。
ご紹介したサーバーの中ではやや割高になりますが、それだけの価値のあるサーバーと言えるでしょう。まずは10日間の無料お試ししてみてください。
最もコスパが高いサーバーはどれ?
低コストだけど信頼性や機能性が高いサーバーを選びたいなら、老舗のロリポップ!がおすすめです。
もし、安さよりセキュリティ・表示速度・安定性など総合力を求めるのであれば、当サイトでも利用しているエックスサーバーがおすすめです。
どのサーバーも初心者でもWordPressを数クリックで開設でき、サポート体制も充実。サイトの信頼性を考えると十分価値があります。
「安いサーバー」で失敗する3つの落とし穴
- スペック不足でサイトの表示が遅い・表示されない場合がある
- ドメインやSSL、その他サービスが別料金になっている
- サポートが不十分でWordPressサイトの運営に支障が起きる
価格だけでなく、これらの条件を総合的に比較することが大切です。
初心者におすすめの選び方【目的別】
まとめ:安さだけでなく「セキュリティ×安定性×速度」で選ぼう
レンタルサーバーは「安い=悪い」ではありません。最近では格安でもWordPressに最適化されたサーバーが増えています。
ただし、月額200円〜300円のプランはあくまで実験用や練習用。収益化を目指すなら、月700円前後で安定したサーバーを選ぶのが結果的にお得です。
迷ったら、低コストなら「ロリポップ」、総合力なら「エックスサーバー」の無料お試しから始めてみましょう。
 
 
 