インターネットには有益な情報もあれば、誤情報や誘導的な主張もあります。
これらを見抜くためには情報の真偽の見分け方を理解し、自分で判断できる力を身につけることが重要です。
完全な判断は誰にとっても難しいものですが、情報に振り回される人を少しでも減らしたいという思いからこの記事を作成しました。
この記事では初心者でも実践しやすい情報リテラシーの基本と、情報の信頼性を確認する方法を紹介します。
情報源を確認する
情報の信頼性を判断する最初のポイントは発信者です。
- 誰が発信しているのか
- 専門性はあるか
- 実名か匿名か(匿名でも第三者から確認されている場合は例外)
- 透明性があるか
信頼度の高い情報ほど発信者の身元や運営情報を明確にしています。
ただし、匿名でも本人確認が必要なWebサービスに登録していたり、メディア出演や取材を受けているなど、第三者から確認されている場合は信頼性が変わります。
一次情報をたどる
情報は人を経由すると内容が変わりやすくなります。誤解を防ぐには一次情報を確認する習慣が大切です。
- 公的機関の発表
- 統計データ
- 論文や研究報告
- 記者会見の動画
- 発言の全文
引用の一部分だけでは誤判断につながるため元データに触れることが重要です。なお、公式サイトなどの一次情報でも事実と異なる場合があります。
発信者が自分たちに有利な形で情報を提示することもあるため、他の客観的な資料や第三者の情報と合わせて確認することが大切です。
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感情を刺激する情報に注意する
怒りや不安をあおる情報は判断力を鈍らせます。次の点をチェックしましょう。
- 敵味方で単純化していないか
- 恐怖や不安で誘導していないか
- 感情的な表現が多すぎないか
感情が動いた時は一度距離を置くことでより客観的に判断できるようになります。
複数の視点を比較する
情報を一方向からだけ見ると判断が偏ります。異なる立場の意見も読んでみましょう。
- 賛成と反対の意見を読む
- 第三者機関の資料を参照する
- 海外や専門分野の異なる視点に触れる
複数の視点を比較すると情報の偏りや不足に気づきやすくなります。
情報が誰の利益につながるかを考える
情報発信には目的があります。背景を推測するだけでも内容の見え方が変わります。
- 誰が得をするのか
- 何を促したいのか
- 立場上のバイアスがないか
発信者の意図を理解すると情報を鵜呑みにしにくくなります。
事実と解釈を分ける
文章には事実と意見が混ざりがちです。次の点を意識すると判断しやすくなります。
- 事実は数字や出来事など確認可能なもの
- 解釈は発信者の評価や意見
- 結論ではなく根拠を見る
意見を事実のように語る文章は注意が必要です。
単純で完璧なストーリーを疑う
現実は複雑ですが情報は分かりやすくまとめられることが多くなります。
- 善悪が極端に分かれていないか
- 因果関係が単純すぎないか
- 例外が省かれていないか
わかりやす過ぎる話は事実が省略されている可能性があります。
自分の先入観と感情を自覚する
情報に対する自分の反応にも注意が必要です。
- 好き嫌いで判断していないか
- 信じたい内容に偏っていないか
- 苦手な相手を過剰に否定していないか
自分のバイアスに気づくことも情報の真偽を見分ける大切な要素です。
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まとめ
情報の真偽の見分け方は特別な技術ではなく、基本を積み重ねることで身につきます。
情報源の確認や一次情報へのアクセス、複数視点の比較などを意識するだけでも正確な判断をしやすくなります。
これらのスキルは誤情報や、誘導に惑わされないための有効な情報リテラシーとして役立つと思います。

