OpenAIの対話型AI「ChatGPT」に新機能「Agent Mode(エージェントモード)」が搭載され、日本でも2025年7月26日ごろから利用開始を確認できた。
Agent Modeを利用できるのは、OpenAIが提供する「ChatGPT Plus」「Team」「Enterprise」などの有料プランに限定されている。無料プランでは利用できず、月額20ドルのPlusプラン以上が対象となる。
特にPlusプランでは、GPT-4(GPT-4o)へのアクセスとあわせて、Agent Modeによる自律処理が可能になる。
Agent Modeは、ユーザーの指示や目的を理解し、必要に応じて検索、データ分析、文書生成、PDF解析などを自律的に実行する次世代アシスタント機能だ。
入力は手動だけでなく、あらかじめ用意されたプロンプト(命令文)からも選べる。

たとえば、「熱波に備える冷却グッズのバイヤーズガイドを作って」と指示すると、Agent Modeは自動的に製品情報を検索し、消費電力やバッテリー寿命、電気代まで計算。
手動ではなくプロンプトの選択肢から選ぶ場合、クリックすると自動で文章が入力される。右下の矢印のアイコンを押せば調査が開始する。

その上でレポートにまとめ、共有可能なファイルとして出力してくれる。従来のChatGPTでは、こうした一連の処理は個別のプロンプトやツール操作を要していたが、Agent Modeではすべてを自律的に行う。
従来機能の「Deep Research」と異なり、Agent Modeは単なる検索だけでなく、複数のツールを組み合わせて複雑なタスクを処理する点が大きな特徴。ユーザーは一度指示を出すだけで、AIが目的に応じて「調べ、考え、まとめる」といった一連の作業を担ってくれる。
今回のプロンプトでは、調査結果レポートができるまで約22分かかった。文章での解説だけでなく比較表もあり、かなり詳細なレポートが作成された。

OpenAIからの正式アナウンスは執筆時点で確認されていないが、ユーザーの間では「秘書のような存在」として注目が集まりつつある。今後の対応範囲の拡大や、API(他社サービスとの連携)レベルでの実装にも期待が高まっている。