構造化データは、検索エンジンがウェブページの内容を正しく理解しやすくするための特別なデータ形式です。
当サイトは、サイト作成ツールのWordPress(ワードプレス)を使用していますが、プラグイン(拡張機能)+手動で構造化データを入れています。
この記事では、初心者にもわかりやすく、構造化データの意味やメリット、実際の例について解説します。
構造化データとは?
構造化データ(Structured Data)とは、ウェブページ上の情報を特定のルールに基づいて整理・マークアップ(タグ付け)したものです。
たとえば、記事のタイトル、著者名、公開日、レビューの評価、レシピの材料や調理時間などの情報を、検索エンジンが認識しやすい形式(主にJSON-LD)で記述します。
主な記述方法
- JSON-LD(推奨):JavaScriptで書かれる形式。HTML内にスクリプトとして挿入する。
- MicrodataやRDFaなどもありますが、現在はGoogleがJSON-LDを推奨。
構造化データのメリット
検索結果の見た目が改善(リッチリザルト)
構造化データを設定すると、検索結果に以下のような追加情報が表示されることがあります。
- 星評価やレビュー数
- よくある質問(FAQ)
- レシピの調理時間やカロリー
- イベントの開催日や場所
- パンくずリスト
出典:Google検索結果(GoogleはGoogle LLCの商標です)、Wikipedia「検索エンジン最適化」(CC BY-SA 3.0)
これらは「リッチリザルト(強調スニペット)」と呼ばれ、目立ちやすくなり、クリック率の向上が期待できます。
検索エンジンによる理解が深まる
構造化データを使うことで、検索エンジンがページの内容をより正確に把握できます。その結果、適切な検索クエリに対して表示されやすくなります。
音声アシスタント対応
GoogleアシスタントやSiriなど、音声検索で読み上げられる情報にも構造化データが活用されます。
構造化データのデメリット
誤った実装によるリスク
JSON-LDの構文ミスや内容の不整合(例:日付形式の誤り、重複など)があると、Googleに無視される、あるいはペナルティの対象になることがあります。
公式にガイドライン違反と見なされると、リッチリザルトの対象外になることも。
WordPressテーマやSEOプラグイン(例:Yoast SEO、Schema & Structured Data for WPなど)により、自動生成された構造化データと手動の記述が競合することがあります。
参考:Google 検索上の構造化データ ガイドライン | Google 検索セントラル
すぐに効果が出るとは限らない
構造化データを設定しても、検索結果にリッチリザルトが必ず表示されるとは限りません。
Googleのアルゴリズムが適用を判断するため、ページ品質やユーザー体験も影響します。
設定や保守に手間がかかる
JSON-LD形式の記述にある程度の知識が必要。ページごとに手動で構造化データを記述・更新すると、運用負荷が高い。
WordPressならプラグインである程度カバーできますが、カスタマイズが難しい場合も。
構造化データの具体例
例1:記事(BlogPosting)の構造化データ(JSON-LD形式)
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "BlogPosting",
"headline": "構造化データとは?意味・メリット・例をわかりやすく解説",
"author": {
"@type": "Person",
"name": "Tsukasa"
},
"datePublished": "2025-01-01",
"image": "https://example.com/images/structured-data.jpg",
"publisher": {
"@type": "Organization",
"name": "WP-Writing",
"logo": {
"@type": "ImageObject",
"url": "https://example.com/logo.png"
}
}
}
例2:FAQの構造化データ
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "FAQPage",
"mainEntity": [
{
"@type": "Question",
"name": "構造化データとは何ですか?",
"acceptedAnswer": {
"@type": "Answer",
"text": "ウェブページの情報を検索エンジンが理解しやすいように整理したデータ形式です。"
}
},
{
"@type": "Question",
"name": "構造化データを設定すると何が変わるの?",
"acceptedAnswer": {
"@type": "Answer",
"text": "検索結果にレビューやFAQなどの情報が表示されやすくなり、クリック率の向上が期待できます。"
}
}
]
}
まとめ
構造化データは、SEOの強化や検索結果での視認性向上に大きく貢献する重要な技術です。
とくにJSON-LD形式でのマークアップは、導入しやすく効果も高いため、ぜひ活用してみましょう。